成均館（ソンギュンガン）儒生たちの日々・奎章閣（キュジャンガク）閣臣たちの日々

<2011.11.01>読書感想（ネタバレ）
東方神起（現JYJ）のユチョン主演ドラマ「トキメキ☆成均館
　（ソンギュンガン）スキャンダル」を見てはまり原作本を読む　
ただのラブコメディではない・王様（正祖＝イ・サン）と老論派が
　対立してる国政を憂い・特にソンジュンは王様の父親（思悼
　世子サドセジャ）を死なせた老論派トップの跡取で悩みも多い
「成均館（ソンギュンガン）儒生たちの日々」上下（2011.1月）
「奎章閣（キュジャンガク）閣臣たちの日々」上下（2011.8・9月）
チョン・ウングォル著・佐島顕子訳：読みやすい・会話が楽しい
☆TVと違い子供が読むには不適切な場面あり

「成均館儒生たちの日々」上下巻・ドラマとは違うことが多い
弓の対決（大射礼テサレ）や王様の密命
はない・TV「奇跡が必要なら起こすつもりだ」
決まった！（余談：元々ユチョンは左きき）

二人は科挙試験会場で知り合い共に
「ひとめぼれ」・ソンジュンは男とはとても
思えないユニが好きになり成均館でも
　ユニと同室になりたくて「東斎」を選びさっさと手続きをする
　（慣例で老論派は西斎に入居する）
　・二人だけになるとユニは無意識に女性になってしまう・・・
　　でもソンジュンに女だとは言えない
　・党派の違うソンジュン・ジェシン・ヨンハはユニを守るうちに
　　いつしか団結・生き方も変わる
　・4人は大科合格めざし猛勉強・特にソンジュンは「父との
　　約束（取引き）」のため一心不乱に猛勉強！見事全員
　　合格！・ソンジュンは大科首席合格で父との約束（南人
　　ナミンの令嬢との婚礼の許可）を勝ち取る・ユニが男装して
　　一緒に成均館に居ることはさすがに言えない
　　ジェシンはなんと3位合格・ヨンハ5位・ユニ8位（王様の
　　言葉からヨンハが試験問題を予測したおかげもある）
　・ソンジュンとユニ（キム・ユンシクの姉）の婚礼にジェシンと
　　ヨンハが乗り込むとこで終わる・一騒動が予測できる
なぜユニは女人とバレなかった？
　・新榜礼に長安一の妓生チョソンの下着をもらえた
なぜ下着をもらえた？⇒以前男装・長身・美形のユニとチョソン
　　がすれ違った時チョソンに興味を示さなかった⇒プライドが
　　傷ついた・絶対ありえないことに自ら名乗り名前を聞いた
　　⇒待っているのに牡丹閣に尋ねてこない⇒やっと会えた
　
1か月後にやっと・・・
「奎章閣閣臣たちの日々」上巻・これまたイッキ読み
　・ソンジュン父の陰謀（睡眠薬入りお茶をソンジュンに
　　飲ませ裸にして女性と一緒にフトンに寝かせる・正妻
　　に迎える約束あり）が計画されて上巻が終わった・・・
エッツー！下巻発売は1か月も先・・・もう心配！
「奎章閣閣臣たちの日々」下巻
　・思わず索引を見てしまった「取り残されて」「遠く離れて」
　　「新しい選択」「別れ」「旅立ち」・・・不吉な題が並ぶ
　　心配で・・・結末を先に読んだのは初めて・・・
　・2回目は冷静に読む・登場人物の別な面も発見！
　　ソンジュン父や王様の「思いやり」も見えてきた
ドラマでは「ジェシン（コロ）派」だったが
　原作ではヨンハ（ヨリム）大活躍（ドラマのソン・ジュンギ
　の演技がうまくて頭の中に勝手に出てきちゃう）ドラマでは
　わからなかったヨンハの心の中や影の行動も見える
　実は頭が良くて一番大人・・・だけどおもしろい　
父に監禁されたジェシンを助けに行く場面はもう笑っちゃう
　発想がいいユニとジェシンの性格を知りすぎてるヨンハ
　だが計画性はない「縄をほどいてくれ！自分で走る方が早い」
　ジェシンの心の叫びを無視・さるぐつわのままかついで逃げる　
　ドラマでも原作のままがよかった・・・もうヨンハ最高！！
ソンジュン父の陰謀をヨンハの情報網がキャッチ・門の前で
　ソンジュンをつかまえ「テムルが妓生に拉致された」の一声
　で牡丹閣に一目散・4人が集まった牡丹閣では一目見よう
　と妓生が集まり大騒動・これでソンジュンのアリバイ成立！
　ヨンハの裏の努力をソンジュン父以外は知らない
　ヨンハのおかげでソンジュン父の陰謀は失敗・このことで
　ソンジュン父はヨンハを認める《前だけを見て行く息子の
　そばに、横も見るやつがいれば安心ではないか》
妓楼を脱出する時、ドラマのような妓生の姿になって逃げる
　女装のユニを初めて見たジェシンは《言葉を失い、ヨンハが
　目の前で手をヒラヒラさせても「抜けた魂」は戻る気配はない》


[ドラマとの違い・ドラマにないこと]《》内は原作の文章
イ・ソンジュン：《並ぶ者のない貴公子・見上げると首が痛い
　ほど背が高い》ドラマのような原則男ではない

キム・ユニ：ドラマと違い背が高い《女性としては高い方》
　・名筆・予約がいっぱいの名刺匠（ヨンハが仲介人）
　・男性3人が思いつかないような大胆な発想で困難を乗り
　　越える《何を言い出すかと思えば、期待通りびっくりする
　　ような発言をしてくれるね》原作ではユニが主役だと思う

ムン・ジェシン：10才年下で14才のパン・ダウンと結婚
　・ダウンが実年令より幼いのですっかり振り回される
　・ユニを思って書きためた愛の詩を、女性から贈られたと
　　誤解して泣くダウンに、全部あげてごまかす
　・ジェシン母は長男が亡くなって精神的に少し壊れてた
　　けどダウンが嫁いできてずいぶん元気になった
　・ジェシンだけはドラマの方が素敵！深い思いがあり　　
　　声も好き！表情だけでユニへの想いが伝わる（ユニ
　　には伝わらない）もうせつなくて・・・涙

ク・ヨンハ：もの心ついた時に「妻」あり・姉だと思って育つ
　・大科に合格した時思わず《やったー、妻ヨ！》と叫んだ
　・ヨンハの着るものは下着まですべて妻の手作り
　・女性にトキメク年頃になってほんとに愛する人（側室に
　　はできない良家の令嬢・絶世の美女）ができても、「妻」
　　がいるので告白どころか話すこともできない・ユニの予想
　　では芙蓉花（プヨンファ）・あだ名をつけたのはヨンハで自分
    の名「ク・ヨンハ」に似てる《朝鮮一の男と結婚してほしい》
    と願ってる・それで新榜礼にソンジュン（佳郎⇒美しく最高
　　の婿）を芙蓉花のとこに行かせたのかな？ドラマの芙蓉花
　　は品がなくヨンハの愛した只一人の女性とは思えない
　・ユニが遠い自宅から通うのが大変なので宮殿近くに家を
　　用意し4人で住み、温かい食事を運ばせ至れり尽くせり！
　　《最近では簡単に空腹を感じる・贅沢になったものだ》
　・名刺を書く仕事の仲介人になりユニに現金収入をもたらす
　・跡取りを作らないといけないのが深刻な悩み？
　　《代を継ぐために入った家だ。俺のせいでまた家を絶やす
　　わけにはいくまい・・・》ということはヨンハは養子？

ユニの弟キム・ユンシク：ドラマと大違い《おふたりの筆跡
　もそっくり・顔だちもそっくり・もしや・・》すっかり健康になり
　相愛の令嬢と結婚・4人の清国行きに同行・ユニと入れ
　替わる予定「5人＋トック爺の息子の珍道中」続編希望！

王様（正祖＝イ・サン）：頭脳明晰だがわがまま・ヘソマガリ
　4人との掛け合いが超おもしろい・夜中にソンジュンを
　呼び出したり・宿直先に押しかける・ソンジュンとユニが
　二人だけの夜に家に押しかける・4人には迷惑がられてる

ソンジュン父（イ・ジョンム）：実は妻（ソンジュン母）には何も
　言えない愛妻家・ソンジュンが父をここぞと言う時説得する
　方法《父母が二人でいる時に床にひっくり返ってわあわあ
　だだをこねる》らしい・《ほがらかに笑う姿はソンジュンと
　うり二つ》ユニ母と弟ユンシクを世間から隠し面倒をみて
　くれる・おかげでユンシクはすっかり元気になる

ジェシン父（ムン・グンス）：素（す）が出ると座り方もどなり
　かたもジェシンそっくり・ユニには《聞き慣れすぎて恐くも
　なんともない》・大科に3位合格した時《親父には息子を
　とられたが、息子（王）には息子1人返してもらった》　
　ジェシン父は少論ソロン派のトップ・反抗してる跡取り息子
　が大科合格するとは・・・「ユニのおかげ」を知らない


[原作で印象的な言葉]奎章閣閣臣たちの日々・下巻
ユニ《わたしが軽はずみに泣いてしまったら卑怯すぎるもの、
　あなたは私の涙に困ってしまいごめんと言ってしまうもの》
ソンジュン《一緒に方法を考えよう、きみの心がどうしても
　固いなら、おれが譲るから》

ソンジュン《おれはきみに願いを言わせないようにして
　やりたかった、死ぬまでその必要がないように》

ソンジュン《家の中に閉じこもって、おれの妻としてだけ
　生きることが幸せ？》
ユニ《少なくとも世間のどの女人より幸せになれる》
ソンジュン《きみの答えが、おれを世界で一番幸せな男に
　してくれた》・・・でもソンジュンは気づいてる・ユニの向上
　心・王のユニに対する執着・このまま妻だけで終わるはず
　ない・なんかしでかしそう・まだまだ続編が出来るじゃん

ユニがひとり疲れて眠ってる・ジェシンは隣に座り書類を
　うちわがわりにユニをあおぎ心の中で言う
　《おまえは美しいんだな・おまえのために書いた詩が
　いっぱいあるんだ。いつになったら、書くのをやめられる
　だろうか？どれだけたてば、顔を見られるようになるんだ？》
　思わず頬に唇をよせる・目を覚ましたユニ・逃げるジェシン
ユニ《舎兄はぼくとふたりだけになるのを避けてるみたい》
ジェシン心の中で《俺がおまえをなぜ嫌う？好きなのに。　
　まだこうして一緒にいるのが辛いほど好きなのに・・・》
ジェシンの気持ちをユニは気づかない・ソンジュンしか見て
　いないから？・・・せつない・・・
ドラマではジェシンがユニの入浴を目撃して女人と知るが
　原作では酔いつぶれたユニを部屋までお姫様ダッコで運び
　汚れた服を着替えさせて気づく・以後ジェシンはユニを守る
　ため外泊もやめる・ユニと一緒に大科合格しようと猛勉強！
　同期合格すれば《弟と入れ替わった時に弟ユンシクの力に
　なれる》ジェシンはユニのせいですっかり変わった
原作でソンジュンがユニを女人と認識するのは、川遊びに
　行き川に落ちずぶぬれになったユニが告白する
　「ユニが女人だったら・・・」はソンジュンの夢だったので
　夢を見てるのではとどうしても信じられない

ヨンハ《今まで都でおきたあらゆることをかき集めろ。動員でき
　る人間を最大限投入し、集められる情報をすべて集めろ！》
　これがヨンハの隠された裏の顔・これでユニも助けられる
　・ソンジュンへの思い《男にとって一生をかけるだけの人物に
　　出会えるのは、本当に幸運なのだ。汚れ仕事は俺が引き
　　受け、きれいに前だけ見て行けるよう補佐してやりたい》

ソンジュン父《ムン・ジェシンとク・ヨンハ！二人は信じられる
　　者らしいな、その親父までは信じられぬが》

ソンジュンvs王《私どもは夢をみることができるのですから
　　どんな君主に仕える臣下より幸せです。陛下は、罪を
　　犯した者の子に夢みる基板をくださいました》

王vs辞職したいユニ《いつか辞職より良い方法が出てくる》
　　と言い最後にユニと弟が入れ替われる機会を用意する

王のひとり言《そちはなぜ女人として生まれたのだ
　　ソンジュンのためだったのか？余のために男として
　　生まれてはくれなかったのか》
王vsソンジュン《余の臣下であって欲しい者がなぜよりに
　よって婺星の星回りに生まれたのかさっぱりわからぬ》
　婺星（ムセイ：女人を象徴する星）この言葉で「ユニが
　女人だと王が知ってる」とソンジュンは理解した

最後に女人であることを告白しようとするユニvsヨンハ《全部
　知ってたさ、知らんふりをしていて悪かった、おまえはこれ
　まで俺が知った人間の中で一番強くて勇気のある人間だ》

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